幼稚園の先生からの感想4

楽つみ木体験を通して

今回二度目のつみ木広場を体験し、改めてつみ木の楽しさと深さを実感しました。  

今年度の年長の各クラスにつみ木があり、毎日木のぬくもりに触れ、つみ木を通して友達との関わりを深めたり、発送的な積み方をしたりと、日々楽しんで活動して来ました。
つみ木で遊び始めた頃は個々で思い思いの物を作ることが多かったのですが、遊びの経験を重ねるにつれ、隣の友達と繋がってみたり、みんなで一つのものを作ってみたりと小さな変化が見られました。しかし、いつしかつみ木はタワー作りがメインになり、長方形のものしか使わない子が多く、それを取り合うこともしばしばリありました。  
昨年よりも立派な作品が出来るかなと期待を抱いていた参観日、当時もタワーを作り子が多かったのですが、つみ木おじさんの「3種類のつみ木を使ってごらん!」の声に、子どもの作品が変化したことを感じました。そして、今までつみ木が崩れることや失敗を恐れるあまり、長方形しか使わなくなったのだと思いました。3種類を使うと、つみ木のバランスや積み方を今まで以上に工夫しなくてはいけなくなり、難しさが増します。しかし、試行錯誤して積むことに意味があり、それが出来た時の喜び、崩れてしまった時の悲しみ、また頑張ろうと思う強い心など、つみ木の遊びには様々な心の動きと葛藤があることを感じ、心の教育に大きな働きがあることに気づくことが出来ました。  
保育の中で失敗を恐れてなかなか活動が始められない子、自由表現になると何をして良いのかわからず立ち尽くしてしまう子がいます。そのような子に、「失敗は失敗ではない、間違いなんてないんだよ」と言いうつみ木おじさんの言葉が大きな励みになったと思います。毎日つみ木で遊ぶ子どもたちの色々な思いを受け止め、認め、心の栄養となる言葉をかけていきたいと思いました。また、私自身も励まされました。失敗に負けてしましそうになることもありますが、それを乗り越え失敗を踏み台にしてやろうという強い心をもちたいと感じました。  
つみ木広場の最後、子ども達が感想をのべる場面で私のクラスから2人の子どもが前に出ました。内心、何を言うのか・・・ひやひやしながら見守っていたのですが、「楽しすぎて何を言ったら良いのかわからない・・・」「お友達と繋がったことが楽しかった」と心温まる言葉が、まさか子どもからあると思わず感動しました。つみ木を通して子どもたちに学んで欲しいことがしっかり伝わっていたのだと思い嬉しくなりました。  私のように、ひやひやしながら子どもを見ていた保護者は大勢いると思います。しかし、子どもの発想を信じて距離を持ち、見守ることで子どもの成長を感じることが出来ました。ついつい子どもに手をかけ必要以上に声をかけてしまいがちですが、ある程度の距離感を大切に見守っていきたいです。また、2時間という長時間の活動にも関わらず子ども達の「もっとやりたい!」という声や、目を輝かせて集中する姿が印象的でした。私も魅力ある保育を展開したいと身が引き締まる思いになりました。子どもと一緒に貴重な体験をさせていただきました。
ありがとうございました。



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